間道=縞=ストライプ
vol.18 2017年 睦月 間道=縞=ストライプ
「なんてモダンな柄!」と感じるアンティークの着物や帯があります。 粋なストライプだったり、軽快なチェックだったり。
でも、見れば「日野間道(ひのかんどう)」とか
「吉野格子(よしのごうし)」という和名がついており、新鮮に映ります。
日本の間道(のちに「縞」)も格子も、ともに渡来の輸入柄とのことですが、
洋の東西を問わず、また時代を問わず、広く親しまれてきた柄であることは疑いありません。
― 京町家の街並み。 ― 伏見稲荷の千本鳥居。 ― 鎌倉・報国寺の竹林。 ― パルテノン神殿の円柱。
― アルハンブラ宮殿の回廊。 ― ニューヨーク五番街の老舗ブランド「ヘンリ・ベンデル」。 ― 等間隔の樹が整然と並ぶシュールな絵画:ルネ・マグリットの「白紙委任状」。
これらの共通点、お気づきですか? 全て【縦縞】から連想したものです。 まったく別物のようで、道はつながり時を超え文化を超え、根底にあるのは「削ぎ落とされた美」への憧憬。
今回のsalutトレイは、和のもの洋のもの中(国)のものが混在する
chaosな家に住むMegumiが『自宅に馴染む』ことを想定して制作。 バランスを見ながらなんとなく決めた黒い縦縞の本数ですが、
図らずも7本と1本だったため、
201「7」年「1」月の茶流に登場させることにしました。
普遍柄【縞】のトレイに、新春をイメージした和食器の取り合わせ。 シンプルなつもりが意外に主張の強いトレイで相性に不安があったのですが、
そこは世界的普遍柄様!和食器をおおらかに受けとめてくれました。
-- Text & Tray by Megumi
-- Photos & coordinated by Tomoko
-- Supervised by Mihoko