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目には青葉


Vol.10 2016 皐月 ​目には青葉

熊本・九州地方の方々、ご家族が九州にお住まいの方々のご様子はいかがかと案じております。

余震が続き、不安な思いをされていると存じます。

いま、我が家のベランダでは、冬には何も無いように見えた土から、毎日目を見張るスピードで新しい葉が伸びてきています。

冬の間、土の下で養分を蓄え、じっと機を待っていた植物の生命力、力強さに驚きと尊敬さえ感じます。

被災地への支援物資に「植物」って聞きませんし、現実的ではありませんが、植物たちの生命力は、物言わぬ支援になり得ると思うのです。

端午の節句」の5月のSALUTトレイは、地震で被害に遭われた地域への祈りを込めて、「青空にはためく鯉のぼり」です。

黒と白、そしてラピスラズリのような深い青の石が、きりっとした男の子のイメージでしょう?形は細長シャープ。

人間なら間違いなく好青年です♪(今回の制作者は・・・・?)木枠は裏返しても使うことが出来、クールな彼と優しい彼?の2つの違った表情を愉しめます。

『目には青葉 山ほととぎす 初鰹』 とは、江戸時代の俳人・山口素堂の句。

初夏に嬉しいもの、旬のものを歌った句ですが、青葉がひとの目を愉しませ、心を和ませてくれるのは、江戸時代も今も変わらないようですね。

青葉を使ったお菓子と言って、まず思い浮かんだのは、紫野和久傳さんの「西湖(せいこ)」。

すり流した蓮根に和三盆の上品な甘さが魅力的で、わたしが永年愛してやまないお菓子ですが、「西湖」の“弟版”(と今回はあえて呼びたい)の「希水(きすい)」があると知り、5月のセレクトとしました。

「西湖」と同じく、香り高くみずみずしい2枚の笹の葉に贅沢に包まれています。

結ったひもをそっと解けば、気泡を含んできらきらと輝く小川のような「希水」、明るい陽射しに透ける笹の葉に溜め息が出ます。

優しくほのかな林檎の甘さとつるっとしたのどごしは、食事でお腹いっぱいになったときでも、「別腹」なしで戴けることをお約束致します。

永年「西湖」一筋で来たのに、うーん・・・今度からどちらを買ったらいいのだろう?と迷う私の目に、「西湖・希水の詰め合わせ」の文字が♪ 私と同じく、どちらも捨てがたい人が多いのだと納得。

「希水」の名前の由来は調べられませんでしたが、

地震の被害に遭われた方々への“希望の光”になるようにとの想いを込めて。

Dedicated to all those affected by 2016 Kumamoto earthquakes

★モザイクトレイ : bottega MOSAICI by Studio Mosaico

Selected & Commented by Megumi

Photos by Tomoko

Tray & Supervised by Mihoko


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